東大の赤門、金大の白門


左の写真は東京大学の赤門。右は金沢城の石川門、白い漆喰が美しく通称で白門と呼ばれることがあります。東京大学の本郷キャンパスのある場所はかつて加賀藩前田家の上屋敷であり、赤門は大名屋敷の正門でした。加賀藩13代藩主前田斉泰は11代将軍徳川家斉の娘溶姫(やすひめ)を正室に迎えるに当たり、慣例に従い朱塗りの門を創建したといわれています。一方白門こと石川門のある金沢城は加賀藩主の居城であり、一時期は城址内に金沢大学のキャンパスがありました。このため、その当時は東大の赤門・金大の白門と並び称されることがあったようです。年末年始にかけてたまたま双方を訪れる機会がありましたが、東京と金沢という遠く離れた二つの大学の門が前田家という有力な大名の住居の門という共通の起源をもっていたということを知り何か不思議な巡り合わせを感じました。