大阪・関西万博と曽根

皆さまご存知の通り、昨年秋に大阪での国際博覧会開催が正式に決定しました。2025年の大阪・関西万博がきっかけでいくつかのビッグプロジェクトが始動、または推進に拍車がかかっています。特に鉄道を中心にした交通インフラは万博とIR招致に絡んで大きく動き出そうとしているようです。曽根にも大きく関わる構想も浮上してきました。

鉄道インフラのプロジェクトは大きく2つのグループに分かれます。第1グループは万博の会場である夢洲と市街地を結ぶ会場アクセスのルートで大阪メトロ 中央線の延伸、JR西日本 桜島線の延伸、京阪 中之島線の延伸などが挙げられています。なかでも大阪メトロの中央線延伸はもともと夢洲へのアクセスルートとして海底トンネルまでは出来上がっており、その後に資金の目処が立たずに凍結となっているという経緯があり、費用対効果を考えても最も実現性が高い路線です。

大阪万博 アクセス

第2グループは関西国際空港から市街地へのアクセスルートで、こちらは訪日外国人観光客の急増に伴い、万博開催決定以前から計画されていましたが、さらに推進に勢いがついてきています。その中心となっているのが「なにわ筋線」です。

なにわ筋線は「2023年春開業予定の(仮称)北梅田駅とJR難波、及び南海本線の新今宮駅をつなぎ、JR阪和線、南海本線を介して、梅田、中之島、難波を国土軸である新大阪、関西国際空港と直結し、大阪都心ならびに京阪神圏の各拠点都市と、関西国際空港とのアクセス性の強化等、広域鉄道ネットワークの拡充に資する路線」と言われています。

なにわ筋線

このビッグプロジェクトに絡んでいこうと阪急もいくつかの構想を発表しています。ひとつは上記の「なにわ筋線」の北梅田駅(仮称)と新大阪駅を十三駅経由で結ぶ阪急なにわ筋・新大阪連絡線。

阪急なにわ筋・新大阪駅連絡線

そして、もうひとつが大阪空港連絡線です。宝塚線の曽根駅から分岐して大阪国際(伊丹)空港までの新路線。どちらも構想段階で特に空港連絡線の実現性は現時点では低いと言われていますが、IR招致の結果や今後の訪日外国人観光客の動向によっては現実味を帯びてくる可能性が十分にあります。もし事業化すれば、曽根からの交通アクセスの利便性は格段に向上することは間違いありません。

阪急電鉄 新線構想